ジョー・アーモン・ジョーンズの鍵盤がフワフワキラキラ美しい♪サウスロンドンのジャズ「Turn to Clear View」が素敵すぎる

ジャズってなんだ?モードジャズって?ビ・バップって?
全然わからないー!
私はそのレベル、、、
もともと歌声に感情移入しやすい私には、歌のないジャズは正直物足りなくて。
そんな私とジャズの出会いはビル・エヴァンスの「Waltz for Debby」。これ以上ない王道だ。
その日は大雨、ストロベリーフィールズで流れていたピアノの音が美しすぎて一人で感動した。音が楽しく飛び跳ねて頭の中で踊っていた。忘れられない。
ただ、そこからジャズにハマるということはなかった。
それから20年。レコードをかけ、おしゃれなお店で流れているのはジャズだ!という恥ずかしながらまさに初心者のイメージからジャズを探しはじめた。

ジャズ初心者の私がたどり着いたサウスロンドンのジャズシーン

そんな中、ふと目にした「サウスロンドンのジャズが盛り上がっている」というネットの記事。サウスロンドン?北?南?ロンドン?行ったことは無いけどロンドンという言葉に先端の音楽だったり、おしゃれなイメージを感じてググり出した。
we out here レコード画像
we out hereからエズラコレクティブ、blue note re:imagined 、ヌバイア・ガルシア、オスカー・ジェローム、ココロコ、、、たくさん聞いた。
中でもエズラ・コレクティブにはびっくり!クロスオーバーなジャズだけじゃない、だってマリオがきこえるんだから!

これもジャズなんだ!?これが私の率直な感想。
サウスロンドンのシーンはジャズにクラブミュージックやアフロビート、ヒップホップ、ダブ、R&Bなど様々に混ざり合って生まれたのが特徴だそうだ。
we out here レコード内側
何か聞きやすかったり、新しかったり、面白かったり。私の知ってるジャズより、ダンスで色んな音がある。
エズラコレクティブとジョルジャ・スミスとのReason in Disguiseは凄く魅力的だった。これが今の時代のイギリスジャズなんだと聞き惚れた。
そして私が立ち止まったのはエズラコレクティブのchapter7。

んー!ピアノが綺麗だ。
(特にトゥルントゥルン♪のところがお気に入り。)
このピアノを弾いているのがジョー・アーモン・ジョーンズ。そしてはまった。

鍵盤奏者Joe Armon-Jonesのキラキラした音の魅力が満載の作品「Turn to Clear View」

ジョー・アーモン・ジョーンズはエズラコレクティブのキーボーディスト、ピアニスト。そして、2作のリーダー作を持つコンポーザー。楽器が弾けて自分の音楽も作れる人です。
ソロ作品は「Starting Today」と「Turn to Clear View」。最近のお気に入りは「Turn to Clear View」。なんだかずっと聴いてます。
Turn to Clear Viewレコード画像
彼の鍵盤の魅力は、流れる水のように透明な浮遊感に溢れ、朝日を浴びる水面のようにキラキラ光る音。優しく流れ、ときにタップダンスのようにクイックし、ときにファンクに。「Turn to Clear View」でも思いっきり聴かせてくれます。
はじまりの曲、Try Walk With Meはコズミックな宇宙空間に連れて行ってくれ、日曜日の朝のように優しくまどろんだり、都会の真ん中で飛び跳ねて踊ったり、大地の息吹やジャングルに癒され、はたまた私を大空で飛び回ったりさせてくれる。
40分の中で私はたくさんの世界に誘われた。鍵盤奏者の枠を超えた、ジョーアモーンジョーンズの音楽家として描く頭の中が楽しめる作品だ。
お気に入りはM2、M3、M7。
M2-Yellow Dandelion
ジョー・アーモン・ジョーンズのキーボードがキラキラ♪ボーカルも入ってるから私にも聞きやすい。
M3-Gnawa Sweet
モロッコのグナワ音楽を取り入れている曲。ゆったりとした日曜日の朝を私に想像させてくれた。ジョー・アーモン・ジョーンズのキーボードが優しいどこまでも穏やかな曲。
M7-You Didn’t Care
大空を自由に飛び回らせてくれるホーン隊。とにかく気持ちいい。
クレジットされているメンバーを見ると、ディラン・ジョーンズにマックスウェル・オーウィン、ヌバイア・ガルシア、モーゼス・ボイド、オスカー・ジェローム、、、なんか見たことある。みんなお友達なんだね。
ジョー・アーモン・ジョーンズ Turn to Clear View レコード内側画像
サウスロンドンの音楽シーンは音楽教育機関「Tomorrows Warriors」 出身者が中心となっていて、それぞれのリーダー作にみんな色々と参加している。繋がりの深いシーンに何か聞く方もあったかい。

「Turn to Clear View」をレコードで聞く、至福の時間

今の時代ストリーミングならすぐ聞けるし、音も細かいけど、やっぱりレコードの音は奥行きがあって感動できる。
「Turn to Clear View」をレコードで聞く至福の時間。
あーでもやっぱりジャズって分からない。わからないけどなんだか良い。演奏家同士の芸術性のぶつかり合いを感じられるというか、、、
こんな私もいつかは「ジャズってー」とか語れる日がくるのかな?
今は見えないけどもう一回聞こう。