本屋さんで ふと手に取った本。
雨ふる本屋
名前がかわいいし、 イラストが好みだし、何か不思議。 心をくすぐられて 思わず買ってしまった。
ルポゼ家では、子供達を寝かしつけるのに 本を読み聞かせている。普段は イラストの多い絵本が人気だが、初めての文字中心の本。すぐ飽きるかな?そんな不安を抱きながら、ちょっと自分も楽しみながら、いつもの読み聞かせが始まった。
物語は 小さな女の子の冒険ファンタジー。 隙間の世界に導かれた普通の女の子 (ルウ子ちゃんとサラちゃん) が奮闘する。 カタツムリに誘われ たどり着いたのは、店内に雨の降る不思議な本屋。 ドードー鳥の店主 フルホンさん、妖精使いの舞々子さん、希望の鳥 星丸くん、、、 カラフルな登場人物に彩られ、物語は進んでいく。
長女は 姉のルウ子ちゃんに、次女は 妹のサラちゃんに感情移入し、アレヤコレヤと質問は続く。 私はというと、すでに本の中の二人を見守る気分。。。(結構 大人も楽しめます。) しかし短編ならまだしも、200ページを超える本は なかなか子供達の集中、興味が続かない。連続して読みたい という日もあれば、別の本がいい という日もある。 そんな毎晩を繰り返しながら、少しずつ読み進めた。
この物語のテーマは、ファンタジーを題材にした 小さな姉妹の心の成長だ。(少なくとも私はそう感じた) 「なんで妹ばっかり!」 「私だってできるもん!」 必ず通る 姉妹、兄弟の思い。
いつものように 読み聞かせる夜、 ふとささやいた長女のひとこと。
「私と一緒だ、、、」
読んでよかった。
そう、私は少し不安だった。ちゃんと聞いてくれてるのかな?お話を覚えてるのかな?迷いながら進んでいた。読む方も結構大変なのだ、、、 ルウ子ちゃんの思いに 彼女は“共感”したのだろう。 私は 共感 = 救い や 励ましに繋がると個人的に思っている。私自身、共感を得ると心がフワッと緩む。 姉妹 兄弟が成長していく過程で、必ず通るであろう 互いに対する嫉妬 モヤモヤした気持ち。 この物語はそんな子供達の気持ちに寄り添ってくれる。
気が付けば 雨ふる本屋のあめふらし、雨ふる本屋とうずまき天気も 読みきることに。さらに最新刊 雨降る本屋と雨もりの森も読んだ。
物語が進むにつれスケールが増していく。大きくなる世界観に魅了され、映画化されたらいいな と心底思う。ただ私は、こころに寄り添うこの初刊の大ファンだ。